『いいものをより安く』、これは人口増が前提の考え方です。
人口減少が今後著しく進む日本ではどうあがいても消費量が減るので、
いくら安くても売り上げは減る。
なので、同じ戦略だとさらに安くする必要があり、ひたすらデフレに向かう。
それだと日本は途上国に転げ落ちるしかなく、それを打破するためには
『より良いものをより高く』にシフトすることが重要。
消費量で経済を回すことができなくなる以上、
より品質の高いモノ・サービスを相応の値段で提供をすることが大事。
そうすることこそが、賃上げが可能となり、止まりかけてた歯車が回りだし、
デフレ脱却、日本銀行にお勤めの黒田総裁が夢見たインフレ率2%が現実となる。
(参考:『日本人の勝算(デービッド・アドキンソン)』)
なるほど。
以上の内容は消費者である私ではなく、生産者側に認識していただきたい内容です。
ただ、消費者からそういう意識を持つことのほうが早そう。
というわけで、というわけでもありませんが、
ここ2回は1,500円の床屋だったのですが、
久しぶりに5,000円のヘアサロンに行ってきました。
最初は1,500円の結果でも満足だったのですが、
微妙にバランスが崩れてきていたようで、
周りに髪型変わった?とか言われてしまい、やっぱおかしいかなと。
言われてみれば、単純に髪を短くしました感が感じられるようになってきて。
やっぱ、値段が高いところには高い理由があるのかと。
恥ずかしながら、いつものサロンに戻ってまいりました。
で。
やっぱ、サロンは良いですね。
おしゃれ。
新しい子が入ってきたとか言って、わざわざ紹介してくれる。
そんなうら若き乙女を目の前に連れてこられたら、気絶するからやめて下さい。
がっちり僕の心を掴まれたところで、その乙女がシャンプーしてくれます。
その一連の動作全てが1,500円の床屋と違う。やはり課金してるだけある。
(以下、()内の数字は脳内課金額です。)
まずふんわりとカバー?をかけてくれる。(+200円)
そして、首元苦しくないですかとか聞いてくれる。(+200円)
大丈夫で~す。
お湯加減いかがですか?(+200円)
大丈夫で~す。
(洗い残しなど)気になるところないですか?(+200円)
大丈夫で~す。
もうね。
繊細。ピュアピュアハートフル。
気遣い、フェザータッチな指使い、(+300円)
脳に直接語りかける鼓膜いたわりボイス。(+400円)
その全てに愛がある。(+2,000円)
もう好きです。likeじゃなく、loveの方。
好きな人が多すぎて困るけど、好きです。
僕が石油王なら全員と結婚するね。(マジで
一方。
1,500円の床屋は、と言うと。
シャンプーは、おっさんの気合と根性のコラボレーション。
そもそも、うつ伏せですからね。顔に水が垂れるのがデフォルト。
リラックスのリの字もない。
頭皮をガッ、ガッ、ってして、
髪の毛吹くのも、ガッ、ガッ、ってスピード重視。
首の骨、いつか折れます。
そして、ひげそり。
プロなので安全であるはずなのですが、
あまりに高速でショリショリされるもんだから、
正直、恐怖でしかない。
切っても、絆創膏はってごまかされそうwwwwwwwサーセンってww
おっさんは全てにおいてパワー&スピード重視。
そりゃそうです、1,500円なので数をこなさないといけない。
なので、1,500円なりの気遣いになるし、
何重にも重なった分厚い皮の指でシャンプーするしかないし、
鼓膜に直接訴えるラッシャッセ―・ボイスにもなる。
床屋のパワフルさも好きだけど、やっぱり僕はまだ5000円のサロンかな。
女の子にシャンプーして欲しいし、優しくされたい。
その代金が差分の3,500円と言うのなら、私は躊躇なく支払うだろう。
その金で日本の経済を回してくれ!と期待を込めて。
お分かりいただけたでしょうか。
これからは、目的を単純に果たすだけではなく、
+α(付加価値)が特に必要になってくる時代です。
本当に良いものはそれ相応の金額を支払うことが大事。
節約とのバランスが難しいですが、私はそのことを忘れず
強い気持ちを持って日々生きていきたいと思います。