ビジネス誌「プレジデント」(2020年6月12日号)にて、
「年収300万 父さんは、なぜリッチなのか」という特集が組まれています。
お金=幸福、ではない、
生きる力のある人は収入が無くても楽しく暮らしている、みたいな、
こういう特集はセミリタイアの夢を後押ししてくれるので、私は好きです。
ただ、その特集よりも気になったのが、これ。
年収300万円台でも自然に1億円貯まる
年収300万円台でも??自然に1億円???
いやいや、無理でしょ~と思いながら読んだ感想としては、
やはり、けっこう無理矢理感がありましたね。
貯め方が全然自然ではないのと、結局、時間をかけざるを得ず
30年という長い年月をかけるという前提、
それってつまり貯める気満々感がMAX(略して、まんまんまん)。
具体的にどこが不自然なのか。
そのポイントを3つ、ご紹介しましょう。
その前に登場人物をお伝えします。
夫29歳、妻35歳、子供2人。
このような家族と、貯金額280万円という設定で
30年と言う長い長いシミュレーションは開始されます。
謎ポイント① 妻の頑張りが異常、涙無くして語れない。
年収300万円台で1億円貯める!というお話なのに、本人以外が登場。
ものすごい割合で妻の収入が組み込まれており、その額なんと
1億円の30%となる約3,000万円。
ちょっとずるくない?と思うのは私だけでしょうか。
シミュレーション開始時点では専業主婦の妻は、下の子が小学校に入学した4年後、
働きに出て、その収入の大半を貯金に捧げるストイックさで年間約120万円ずつ貯蓄。
そしてそれを26年間も継続する。
これが、、、自然???だと?妻、やばし。
謎ポイント② 「努力」と「自然」を両立30年。
年収300万円台で1億円貯めるには、投資が不可欠。
彼らは一家はiDeco2.3万円、NISA3万円を30年間運用します。
その利回りは5.2%。これで約4,600万円という計算。
利回り5.2%というのもシミュレーションとしては少し攻めてる気はしますが、
それ以上に気になるのは、年収300万円台、家族4人、妻も働き出て、
しかもそれを先ほど申し上げました通り、その大半を貯金に回している中、
毎月きっちり5.3万円を30年というめまいがしそうな年月、継続する。
それでも自然に、とでも???もはや夫婦そろって何かによる洗脳の疑い。
謎ポイント③ 莫大な退職金でやっつけフィニッシュ
極めつけは、雑誌編集のやっつけ仕事としか思えない。
最後の年にいきなり1800万円もの退職金が入ってきて、
1億円達成!めでたし、めでたし、というエンディング。
年収300万円台30年、
退職金1800万円。
え? えええ????
相場度外視の退職金に強烈な何でもあり感を感じざるを得ない。
退職金の平均・相場は? 勤続年数・企業規模・業種・学歴別に紹介 | Money VIVA(マネービバ)
まとめ
ものすごい頑張る妻、30年間の洗脳されての労働および節約、投資。
そして、最後に登場する謎のチート退職金。
これらが奇跡的に揃わないと年収300万円台で1億円は無理だぜ?
と、筆者の真意はそこにあるのだなと思いました。
これは煽られてるね!